こんにちは。西條祐樹です。
ダイバーシティ研修やハラスメント防止研修において避けて通ることができないテーマがアンコンシャスバイアス=無意識の偏見です。職場におけるアンコンシャスバイアスの具体例は、

性別による偏見:女性はお茶出し、育児中の女性には重要な仕事は任せられない

年齢・経験による偏見:若手は経験不足で意見がない、年配者は新しい技術が苦手

外見・属性による偏見:仕事と関係ない要素で評価を下げる

類似性バイアス: 自分と似た雰囲気や経歴の部下を無意識に高く評価し、優遇する

確証バイアス:あの人は〇〇だからという先入観を持ち、その通りの言動にだけ注目する

ハロー効果:特定の良い(悪い)特徴に引きずられ、他の能力まで高く(低く)評価してしまう

権威バイアス:地位や肩書のある人の意見を鵜呑みにする

アンコンシャスバイアスは、誰しもが持っており、無くすことはできないと言われています。
これを書いている私にも当然当てはまります。

職場におけるアンコンシャスバイアスの何が問題かというと、個人のキャリア形成を阻害する原因になったり、ハラスメントの原因になる、多様な意見やイノベーションを阻害し組織の成長を妨げる、本来の実力やポテンシャルを見落とし不公平な評価につながるなどがあげられます。

私は、このアンコンシャスバイアスを如実に表すのが「そんなの当たり前、常識だろ」といった類の言葉ではないかと思います。

常識は、社会で広く共有される一般的な知識や良識。
非常識は、その常識から外れた行動や考え方。

常識は、時代や文化・個人・コミュニティによって変化しますので、個人によって違うことも多くあります。
つまり、「自分の常識は、他人の非常識」である場合も多いということになります。

非常識とされる行動は、他者への共感の欠如や自己中心的な考え方が原因で起こりやすく、社会生活に支障をきたすこともある一方で、常識を疑うことで新たな価値観を生み出すこともあります。

私は過去に、「言いにくいことをサラッと言うよね。」と言われたことが何度かあります。(妻に言われたこともあります)
もしかすると、非常識な部類の人間かもしれませんが、私にとってはこれが常識です。

言いにくいことや触れてはいけないようなことを黙認するのは、常識的な人間なのか。
あえてそこに触れ、もやもやを解消しようとするのは、非常識な人間なのか。
いやいや、どちらも常識だし、どちらも非常識なのか。

いずれにせよ、「そんなの当たり前、常識だろ」という言葉は、使わないでおこう。